2016年10月14日金曜日

酒田S邸 断熱材のお話

酒田S様邸新築工事は外装工事に着手、内部も大工工事が7割ほど、いよいよ佳境です。
建て替えですから早く引き渡してあげたいところですが
全国的でしょうか各職人が多忙で人数が増えません^_^;
しかしバタバタスピード上げて進むよりも少人数で進むほうが品質は良い
ので我慢のしどころ。
 
ちょっとマニアックなお話です。
 
酒田S邸も付加断熱工法、壁断材の厚さは100+100=200㎜ 
ちなみにこの場合の壁断熱材の熱貫流率は0.19W/㎡・K
 
熱貫流率=熱の伝えやすさ
(内外温度差1度の時に一時間に壁1平方メートルを通過する熱量)
 
熱伝導率=物質の熱の伝わりやすさ
 (内外温度差1度の時に厚さ1mを1秒間に伝わる熱量)
 
比較してみます。
 
木材でたとえば杉の熱伝導率は0.087W/m・Kです。
S邸の壁断熱材の熱貫流率に合わせるには400㎜以上の厚さが必要になります。
ログハウスが連想されますが400㎜は使いませんね、木材は熱容量も大きいので
蓄熱という効果もあり単純比較はできませんが(^.^)
 
外張り断熱工法の発砲系断熱材で高性能な場合で
熱伝導率λ=0.21W/m・Kクラスを使用した場合は110㎜でほぼ同等性能
 
吹き付けウレタンフォームの場合は100㎜吹き付けした場合は0.4W/㎡・K
ですから200㎜吹き付けして0.2W/㎡・K、0.19にはわずか追いつきません。
(熱伝導率λ=0.04W/m・Kで計算した場合、更に高性能な吹き付けもあります)
 
セルローズファイバーの場合は190㎜必要
どれもコストがすごいことになりそうです。
 
付加断熱工法は軸間と外側両方に断熱材を施工する工法。
手間はかかるし技術レベルが高い工法です。しかしコストパフォーマンスは
他の工法よりかなり優れていると私は考えています(^.^)
 
 
 



 


 
 

 


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